このすば|ジャイアントトード襲来!あたしの天職【このファンストーリー】
ギルドでクエストを探すリーンとカズマ
リーン:うーん、あたし1人で受けられそうなクエストがない…。高難易度はやっぱり上級魔法が使えないと厳しいか。
クエストを求めて冒険者ギルドへ来ていたリーンの耳に、聞きなれた声が届くーー
???:もうイヤだ!いい加減、最弱職とはおさらばだ!
カズマ:どこへ行っても最弱職って呼ばれるのはそろそろうんざりだ。俺もドヤ顔で「ソードマスターのサトウカズマです…キリッ」とか言ってみたい!!
アクア:それ、誰かの真似なのかしら?なんとなく感じ悪いんですけど?
ダクネス:私は、すべてのスキルを自由に覚えられる冒険者はカズマにぴったりだと思うのだが。
めぐみん:ダクネスの言う通りですよ。確かに技の完成度は本職に劣りますが、カズマなら今後も持ち前のずる賢さでうまく活用していけるではありませんか。
リーン:それには、あたしも同意見かな。冒険者が見向きもしない初級魔法であれだけ活躍出来るんだし。
カズマ:リーンじゃないか。ダスト達は一緒じゃないのか?
リーン:ダスト達なら、前回のクエストで稼いだお金持って出かけたわ。おかげで今は暇なの、1人で受けられるクエストがなくてね。
あいつら、なーんか露骨に浮ついた感じで路地裏に消えてったんだけど、お金が入るたびに一体どこ行ってるのかしら…?
カズマ:さ、さあ…?まあなんでもいいんじゃないか?法に触れるようなことさえしてなかったらさ!
リーン:なによカズマ、この話題になると、やけに肩を持つわね。ひょっとして何かってるんじゃないのー?
カズマ:し、知らねえし!?えっと、あのそのーー
冒険者:た、大変だ!街の外にモンスターが現れたぞ!!
カズマ:おっと困ってる人がいる!街の人々を守るため…さあみんな行くぞ!!
一同:…怪しい。
アクア:1人でクエスト受けられないって言えば、カズマさんがそうよね。初級冒険者だから強力な技とか魔法とかないし。
カズマ:うるさいな…俺もいい加減、転職しようかな。
リーン:転職…そっか、なるほど。悪くないかも!!
めぐみん:ちなみに、もし転職するとしたら何の職業がいいですか?無論私はアークウィザード一筋なので転職する気はないですが。
リーン:うちのパーティーバランス的に…あっ盗賊とかいいかも!
ダクネス:私もクルセイダーに不満はない。皆の壁になるのが性に合っているしな。それに女騎士としてまだオークのようなモンスターにいたぶられていないのにその前に転職などもったいなさすぎる!!
アクア:私も女神らしい今の職業で十分だわ。でももし転職するなら、アーチャーね。目がよくなりそうだもの。
カズマ:弓関係ないじゃねえか!全アーチャーに謝れ!!
アクア:そういうカズマさんはどうなのよ?
カズマ:うーん、それで言うと俺がなりたいのは…「忍者」かな。
リーン:ニンジャ?
めぐみん:何ですかそれは?
カズマ:忍者ってのは諜報や暗殺の専門家だよ。俺が前にいた国にあった職業で、色んな術を駆使して、闇に紛れて戦うんだ…。
歴史の表舞台には決して姿を現さず!闇に紛れて音もなく敵に忍び寄り…敵の命を絶つ!
めぐみん:おお!その設定は紅魔族の琴線に激しく触れますよ!カズマ、もっと、もっと忍者のことを教えてください!
???:グエエエエ…!
ダクネス:む、この声は…?めぐみん、これ以上話をしている暇はなさそうだぞ。
メガジャイアントトード:ゲコゲコ!!
リーン:出たわね!ちっとも働かないダスト達のせいでたまったストレス、ここで晴らしてやるんだから!
リーンの心境
カズマ:『クエリエイトウォーター』ッ!!
アクア:水撒いてるだけじゃない!遊んでるの?
カズマ:こうやって敵の動きを封じるんだよ…『フリーズ』ッ!!
リーン:あっ、モンスター達の足下の地面が凍ってーー
メガジャイアントトード:グエエエエ…。
めぐみん:おお、モンスターの動きを封じましたね!!
ダクネス:ベルディアの時に使った戦法だな!やるじゃないかカズマ!
リーン:でもなんかあたし達の足下の地面まで凍ってない!?うわっととと!?
痛ったー…ちょっとカズマ、これじゃあこっちも動けないわよ?
アクア:大丈夫。こんな風に滑るように移動するのよ。スイスイー…。
カズマ:スケート感覚かよ。
リーン:アクアって本当に器用ね…。
カズマ:ああ。もっと向いてる仕事がたくさんありそうだよな…。
続いては…『クリエイトアース』ッ!更に、こいつをお見舞いだ!『ウインドブレス』ッッ!!
メガジャイアントトード:グエエエ!?
めぐみん:すごいです!砂埃が吹き上がって目くらましに!
ダクネス:けほっ、けほっ!おいカズマ!先程と同じく私達まで巻き込んでるぞ!?
それともわざとか?味方の危険を微塵も顧みないとは相変わらず外道だな!!
カズマ:お前達ならこれぐらい平気だろ…。動きは止めたし、めぐみん!とどめは任せた!
めぐみん:ええ、承りました…我がまとめて吹き飛ばしましょう!『エクスプロージョン』ッッッッ!!!!
リーン:はい、報酬は山分けね?
カズマ:5人だと楽なクエストだったな。
めぐみん:ええ。爆裂魔法が撃てたので私は満足です!
リーン:けど、やっぱりカズマはすごいわね。初級魔法を駆使して色んな効果を…ん?
これって、さっきカズマが言ってた忍者の戦い方じゃない?
カズマ:…これからは忍者とも名乗ってみるか?
アクア:忍者なんて、この世界で馴染みのない職業を名乗っても浮くだけよ?
カズマ:確かに、やめておくか。それにアクア達をフォローするためにも、初級冒険者の方がスキルの使い勝手もいいかもな。
リーン:そうね。その方がカズマには合ってるわ。
私にも、ダスト達がいるし。あいつらのためにもウィザードの力は必要よね。
あーあ。一瞬あたしも転職考えたけど。やっぱりウィザードを続けようかな。あたしらしく、ね
カズマのお陰で悩みから解放されたリーンであったーー
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