『このファン』泥棒ハンティング|ストーリー【このすば】
泥棒ハンティング①
昼下がり。カズマ達がギルドで暇をつぶしていると、ギルドの扉が勢いよく開かれたーー
リーン:大変なの!!
アクア:あら、リーンじゃない。そんなに慌てて一体どうしたの?
リーン:ダストが…ダストが…!!
ダクネス:おい、落ち着くんだリーン。ダストが一体どうしたというのだ?
リーン:…ダストが、捕まっちゃったのよー!!
カズマ:へー。
リーン:へー。じゃなくて!!
めぐみん:ダストの普段の行いを考えれば…。そんなに驚くほどのことでしょうか?
リーン:それはまあそうだけど…でも今回はいつもと少し違うの。あいつ、下着泥棒の容疑で捕まったらしいのよ。
カズマ:あー…いつかはやると思ってました。
リーン:やってないわ。だって犯行の時間帯。ダストはあたしと一緒にいたんだもの。
ダクネス:アリバイはあるということか。
リーン:そうなの!なのに「パーティの仲間の証言は当てにならない、庇ってるだけだろう」って一蹴されちゃって…。
確かにダストは小悪党にもなりきれない。クズでチンピラでいいところなんて1つもないダメ男だけどーー
ダクネス:…どこかの誰かに似ているような気がするな。
リーン:それでも、やってもないことで捕まるのは可哀想よ!お願い…下着泥棒を捕まえるため、力を貸して!!
アクア:なかなか現れないわね…囮の下着をぶら下げてるってのに。
カズマ:囮が悪いんじゃないか?ダクネスがつけてるセクシーなやつの方がーー
ダクネス:お、おい!どうして私の下着を知っている!?
リーン:さすがはカズマ…そういえば『パンツ脱がせ魔』の異名も持ってたわね。もしかして今回の下着泥棒の犯人って…。
カズマ:俺じゃねえよ!なんだよその疑いの目は!?ちくしょう、身の潔白を証明するためにも絶対に捕まえて…
女性の悲鳴:きゃー!下着泥棒よー!!
アクア:カズマ!!出たみたいよ!!
めぐみん:足音が近づいて…こっちに来ます!!
トロール達:グオオ…。
ダクネス:トロールじゃないか!こいつらが下着泥棒なのか?
トロールウォーリア:グルル…ダニエル様ノタメ、踊り子ノ服ヌスム…。
カズマ:なるほどな、ダニエルの配下のトロールが、踊り子の服と間違えて下着を盗んじまったってことか。
トロール達:グオオオオオオオ…。
リーン:この泥棒トロール!あんた達のせいでダストが捕まったりしたら困るの!!
カズマ:リーン…なんだかんだ言いながら、ダストのことを仲間として認めてたん…
リーン:捕まったら、私が貸してるお金が返ってこないもの!踏み倒されてなるものですか!
カズマ:ですよね。
トロール達:グオオオオオオオオ!!
めぐみん:来ますよ!?
泥棒ハンティング②
トロール:グルルルル…!
カズマ:こいつが最後か。とどめだ!!
リーン:待って、こいつは捕まえないと!ダストの無罪を証明するために…!!真犯人、確保ぉ!!
めぐみん:リーン。この縄を使ってください。ギルドに突き出しましょう!
カズマ:そしたら、ダストも釈放されるだろうしな。これにて一件落着か。
アクア:けど、ダニエルっては許せないわね。トロールを使ってこんなことをしてくるなんて。
ダクネス:ああ。無関係な女性達に迷惑をかけるくらいなら、この私に煩悩の全てをぶつけてくればいいいものを!
カズマ:お前もしかして…。下着を盗まれてるのちょっと羨ましいな、とか思ってる?
ダクネス:お、思ってない。
リーン:ええっ!?どうしてよ!!
ルナ:すみません。何と言われましても…。現時点ではダストさんを釈放することは出来ないみたいで…。
ダクネス:仲間の証言だからと言うなら。私からも証言しよう。犯人はダストではない、濡れ衣だ。
アクア:そうよそうよ。真犯人だって連れてきたんだから!
ルナ:…なるほど。カズマさん、あなたが真犯人だったんですね?
カズマ:違います!俺じゃなくて、俺の後ろのトロールですよ!こいつらが手に持ってた下着が何よりの証拠です!!
ルナ:あ、そうでしたか。すみません…。
カズマ:というか、お姉さん…俺をどんな目で見てるんですか。
めぐみん:日頃の行いのせいですよ。まったく…。
リーン:ここまで証拠が揃ってるのに、どうして釈放出来ないんですか?
ルナ:色々と事情があるそうでして…。
リーン:事情…?
リーン:ダストー?いるー?
ダスト:その声は…リーン!?迎えに来てくれたんだな!?ようやく俺の汚名が晴れたってわけだ!!
リーン:なんだ、元気そうじゃん。
ダスト:んなことねえよ!いや~、マジでうんざりしてたところだ!いつもみたく街中で喧嘩やらかして捕まるのならまだ分かるけどよ。今回ばっかりは納得いかねえ!
ん?カズマんとこのパーティーも一緒かよ。おいおい、さては『真犯人はカズマだった』ってオチか?
カズマ:違うっての!お前のために真犯人を捕まえてやったんだよ。
めぐみん:はぁ、相変わらず口の悪い人ですね…。
リーン:口だけならまだいいんだけどね。まったく、この男は。
ダスト:そうだったのか、悪い悪い。助かった。さっさとこんな所出て、飯にでも行こうぜ!
リーン:残念だけどあんた、今日はここ出られないから。
ダスト:はあぁっ!?おかしいだろ!なんでだよ!?
アクア:自分の胸に手を当てて、よく考えてみて?
ルナ:ーー確かに下着泥棒の疑いは晴れましたが、現在ダストさんにはそれ以外にも無銭飲食、借金踏み倒し…。さらには女性冒険者へのセクハラなど数々の疑いがあり。参考人として話を聞くまでは釈放が難しくーー
ダクネス:ーーと、警察からお達しがあったそうなのだ。
ダスト:…ぬ、濡れ衣ですけど?
アクア:嘘ね。どう見ても心当たりがある顔だもの。
めぐみん:無罪を1つ証明したところで焼け石に水でしたね。
ダクネス:ああ。クズマに負けず劣らずの、あっぱれな男だ。
カズマ:いや、俺はダストみたいなことしてねえし!…それよりも今、俺のことなんて言った?
リーン:ということで。しばらく冷たいご飯でも食べて反省するのね。
ダスト:あああああ!待ってくれよリーン!戻ってきてくれよカズマ、俺達親友だろ!?
カズマ:あっ、親友とかじゃないんで。
リーン:反省して心入れ替えるまで牢から出さなくていいですって伝えておいたから。それじゃ行こっか。みんな。今日は大変だったし、ぱーっとやろうよ。あははーー
ダスト:リーン!俺を見捨てるんじゃねえよ!お願いだから戻ってきてくれえええええ!!
カズマ:やれやれ、リーンも苦労してんだな…。
その日はリーンを不憫に思ったカズマの奢りで、みんなは朝まで盛り上がるのだったーー
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