「どうやう今回の舞台は、ドットと呼ばれる世界のようですね」

あたりを見回す人魚姫の眼に留まったのは、類に沢山の食料を蓄えた子豚たちの姿でした。

「それは……食べて大丈夫なものなの?そんなにお腹が空いているなんて、可哀想」

人魚姫の心配を他所に、子豚たちは遠くの山を指差します。
「みてみて!あそこにおっきな竜がいるよ~!とっても美味しそう!」
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少女たちの餌食となる前にバハムートは飛び去っていきました。

そんな少女達に金髪の美男子は告げます。

「すまない。この世界の厄災を招いたのは俺達だ。3DCGムービー化する巨大な力。リミットバースト”を使うことが出来たらフィーナともはぐれずに済んだのに……」

「スリーディーシージー?」

子豚の少女達は聞き慣れない言葉に首を傾げました。
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「俺の名はレイン。グランシェルトの騎士だ。フィーナという子を探している」

ドット化した森の中を進みながら、子豚達に説明する少年。

「へ~!じゃあ、手伝ってあげる!

その代わりに……
”スリーディーシージー”の力を見せて、見せて、見せて~!」

「この世界では本来の力を発揮できないんだけど」

そう言いつつも律儀な少年は、先程助けてもうったお礼にと、その力を解き放ちます…
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「すまない。やはりダメだ。この世界のサーバーが脆弱すぎて、足しか描画されないんだ」

「大丈夫です。その気持ちは私たちが一番わかりますから」

申し訳なさそうに頭を垂れる青年を人魚姫は優しく撫でます。

するとその時、茂みを横切るように影が揺らめきます。

その異変を察知し、人魚姫の瞳が輝きます。

「敵が来たようです!戦闘の準備を!」
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「どうやうこれでナイトメアは退治したようですね」

そういって人魚姫は目を見開きます。

その視線の先には……
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「やっぱりいつ通りサーバーが不安定だから
読み込みに失敗してとっても不味そうになっちゃったみたい」
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少女達に促されるまま
レインは泉を覗き込み
自らの悼ましい姿に絶望します。

「クソッ!!!!こんな不具合だらけの世界じゃフィーナも………」

悔しそうに拳を握るレインの元に、不吉な笑い声とともに奇妙な人形たちが現れます。

「困ったことになりまシた」
「コレは下手したら訴訟問題に発展してしまいマス」
「我々ガ便利な力で直すのでドウカご容赦ヨ!」
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「フーっ!よかったデス!」
「コレで元どおりになりまシタ」
「なんなら初めよりカッコいいデス!」
「おーらい!オーライ!結果オーライ!」

手を叩きあうギシンアンキと子豚達をよそに
レインはクリアになった視界で辺りを見渡し、背負った剣に手をかけます。

「……どうやう、囲まれているみたいだな」
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「申し訳アリマセン!」
「早急に自宅で子供と戯れているエンジニアを緊急徴集スルノデ!!」

ギシンアンキの緊急メンテナンスの発動によりフィーナは本来あるべき
姿へと戻ることができました。

この世界への一抹の不安を抱きながうも心優しいレインは許します。

そして、彼等はこの世界の異変の元凶。
バハムートを鎮める協定を結ぶことになりました。
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「ギシン。一つ聞いていいか?」

聡明なレインはこの世界の仕組みに気づいたのか、人形たちに問いかけます。

「もしかして、お前たちの力があれば、リミットバーストの力を解放できない元凶サーバーの不足を解消できるんじゃないか?」

人形たちはケタケタと笑い、答えます。

「いい質問デス」
「それは確かに可能デス………オ金さえアレばデスが」

「なるほど。本当はこんなことに使うはずではなかったんだが…」

というとレインはコラボのご祝儀をギシンとアンキに差し出しました。
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「あっ!もしかしてレイン君が3DCGなれたなう、フィーナさんもなれるんじゃない!?見たいなー」

子豚たちは無邪気に問いかけます。

「えっ、あ、でも…こっちの世界で使えるように
変換するには、またお金とか必要なんだよね?」

フィーナはギシンアンキの方を見つめます。

「アッ。もちろん可能デス」
「お金サエ、あればデスが」
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フィーナの差し出したお宝に狂喜乱舞するギシンとアンキは、
互いにしか聞こえないように耳打ちします。

「正直、差額で結構な儲けがデるデス」
「モシカシテこの調子で集めレば……」

そんな二人の行動に疑問を抱いたのかレインは問います。

「おーい、お二人さん。何を話していろんだ?」
「いやっ!イヤイヤ。なんでもアリマセン!!」
「イヤー本当にスごい!感服いたしマシた!」

「これだけ凄い技術をお持ちナラずッと3DCGになれるのデは?]

「私たちもよくわからないけど、それはできないの」
「イヤイヤ、無理と言イましたが結局できマシタ」

「オ金と我々の力がアレば、この世界で出来ないことはアリません!」
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「実は私もずっと3Dでいられないことが不思議だったの。3Dになれば、レインにもっとせくしーな魅力が伝わると思うの!」

興奮気味にフィーナは所持金の全てをギシンアンキに握らせます。

しかし、その爛爛とした瞳にも臆せず彼等は極めてドライに接します。

「アー惜しい。本当に借シイ。ちょーっとダケ足りまセン」

彼等が何を言いたのか視線で察したレインはため息をつき、懐から最後のお金を渡します。

しかしその表情は、フィーナが喜ぶならと、晴れやかなものでした。
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「アナタ方の欲望ヲ受理しまシタ!!!

お金を握りしめたギンンとアンキは小躍りしながう虚空に溶けます。

「ソレでは早速3Dモデルなど必要なものを作成してくるデス!!」
「タダシ!シノアリスの世界なので、反映マデ少々お時間をいただきマス」
「バハムートを鎮める頃にハ完成スルと思うのデ」
「東の山に行って、倒して来てください!」

「お金をたくさんイタダイタことデスし、今回はサービスで直接バパムートのいる場所まで転送してやりマス!!」
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「レイン、やったよ!なんだかいつもよりカッコよかった」

「すごーい、でさっきと見た目が違うのはなんでかな~?」
「きっとこの世界に来たときに歪みがあったのね…」
「これで俺だちは……」

暫くの間、互いが3Dでいられると信じて疑わなかった二人は夕日が沈みゆく頃、
異変に気づきましだ。

「残念。あなたたちの願いは叶わなかった」
「ようやく気づきましたか?これがシノアリスという世界です。どうです?悲しいですか?」

シノアリスの世界をよく知る者たちはこれが当然の結末だと…
この世界の不条理を突きつけました。
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しかし、無垢な3二人の信仰が、天に届いたのでしょうか?

空を覆い隠していた雲が割れ、彼女たちを日の光が優しく照らします。
そして次第に…
レイン!私達の体。

「あっ!見て、どんどん3Dになっていくよ!!」
「コラボだかう、流石にギシンアンキも約束を守ってくれたのかも……」
「本当だ、体が変化していく!」
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「こんな雑なポリゴンドなってしまうなんて2Dの方が何倍もよかった……」

はらりとこぼれ落ちる人魚姫の涙。

それと同時に、天から一通の手紙が舞い降りてきます。
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「オ金ハ、我々ガいただきまシタ」

絶句する一同。

「どうやう本当の敵が誰かわかったようだな」

血がにじむ程握りしめられたレインの拳を見て、少女たちは力強く頷きました。
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「ふふ、ふふふうっ!」
「フィーナさんどうしたの?なんだか恰好がちがう………?」
「……ディストピア」

逃げるギシンとアンキに向かって、フィーナの魔法が作裂。

邪悪な人形達は一瞬にして塵となりました。

そこで人魚姫と子豚たちは気づきます。

「でも管理者であるギシン達が消えてしまったら……」
「この世界は……」
「大丈夫」

レインが笑顔で少女たちに手を伸ばします。

「もっとまともな俺達の世界に来ればいい……」
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そして、この世界に愛想を尽かしたシノアリスの少女たちは、

次元の狭間をくぐり、FFBEの世界へと旅立ちましたとさ。
おしまい。

 

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